「織部」とは戦国時代の武将、古田織部が考え出したと言われている焼物であまりにも有名です。
(追記:古田織部との関わりについては、未だはっきりとした根拠が見つかっていないそうです。)
技法によって総織部、鳴海織部、青織部、志野織部などがあり、その中で可児市久々利大萓の森の中にあった弥七田窯で作られた織部が弥七田織部と呼ばれています。
今回この展覧会を取り上げたのは、
その貴重な弥七田織部の陶片を歴史館で触ることが出来たからです。
手に取ってみると思ったより凄く薄づくりで技術の高さを感じました。志野などで使われているもぐさ土よりは肌理が細かい印象で断面は土が層になっていました。
弥七田と言えば、繊細な絵付に緑釉を所々に細く紐状にたらしかけたり、赤織部にみられる赤を点線として絵のなかにとり入れたこと等が特徴ですが、陶片からも十分その片鱗を垣間見ることが出来ました。
緑釉にも様々な質感、色があるように感じました。
歴史館の方に伺ったところ、昔の金属の精製技術が今ほどではなく不純物が多く混ざっていた為ではないかとおっしゃっていました。そのばらつきがひとつひとつの味わいになっているのかもしれませんね。
桃山時代の陶片に触れられる大変面白い体験ができました。
日時 平成25年2月5日(火)〜3月20日(水)
休館日 月曜日•祝日の翌日
開館時間 9:00〜16:30
会場 可児郷土歴史館
〒509-0224 岐阜県可児市久々利1644番地1
入館料 大人310円
高校生以下無料